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2016年秋期情報処理技術者試験(ST・SA・NW・SC・SM)午前1問題

目次

情報処理技術者試験のシステムアーキテクト試験を受けてきました。

試験会場は関東第一高校でした。
受験した教室は7階にあり、エレベーターは使用中止になっていましたので、
試験前に7階まで上るという、思ってもいなかった試練が試験開始前にありました。
息を切らせて登り切り、教室に入ったのは試験開始の1時間ほど前だったのですが、
私が一番乗りでした。
時間が経つに従って少しずつ人は増えましたが、
午前1の試験が始まっても教室の1/3ほどが埋まる程度でした。
「午前1免除で、午前2からの人が相当数いるということか」と思ったのですが、
結局ほとんど増えず、午後2が終わるまで空席の方が多いという状態でした。

席は受験番号順に並んでおり、同じ教室の受験者の方は
私と受験番号の近い方になります。
私はインターネットから申込を行ったので
受験番号が近い人は同じようにインターネットから申し込みを行ったのかなと
想像しましたが、インターネットから申し込みを行った人は
実際の受験率は低くなるのでしょうか?

システムアーキテクト試験の過去の申込数と受験者数を見ると、
申込数が8,000人ぐらいで、受験者数が5,000人ぐらいです。
申し込みの半分以上は受験している計算になりますが、
私が受けた教室では、半分どころか1/3程度でしたので、
かなり少なかったということでしょうか。

試験はどうだったかといいますと、
午前1から受験して、午前2、午後1とそれなりに解答できたのですが、
午後2は設問ウの記入中に時間切れとなってしまいました。
合格はちょっと厳しいかなという感触です。

システムアーキテクト試験の問題をもらって帰りましたので、
午前1から問題を共有したいと思います。

ちなみに午前1および午前2の勉強は以下の冊子(これの2016年版を使いました)で行いました。
過去問も結構出るということを書いていましたが、
その通り、見たことのある問題が何問も出題されました。

 

平成28年度 秋期
ITストラテジスト試験(ST)
システムアーキテクト試験(SA)
ネットワークスペシャリスト試験(NW)
情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)
ITサービスマネージャ試験(SM)
午前1 問題【共通】

試験時間 9:30~10:20(50分)

問題番号 問1~問30
選択方式 全問必須

問題文を読み、回答はア~エの4つから正解を一つ選び、
マークする形式です。

2016年秋期 情報処理技術者試験(ST・SA・NW・SC・SM)午前1 問題

問1

0 <= x <= 1の範囲で単調に増加する連続関数 f(x) が f(0) < 0 <= f(1) を満たすときに、区間内で f(x) = 0 であるxの値を近似的に求めるアルゴリズムにおいて、(2)は何回実行されるか。

(アルゴリズム)
(1) x0←0, x1←1 とする。
(2) x←(x0+x1)/2とする。
(3) x1 - x < 0.001ならばxの値を近似値として終了する。 (4) f(x) >= 0 ならば x1←x として、そうでなければ x0 ← x とする。
(5) (2)に戻る。

ア 10
イ 20
ウ 100
エ 1,000

問2

表は、入力記号の集合が{0,1}、状態集合が{a,b,c,d}である有限オートマトンの状態遷移表である。長さ3以上の任意のビット列を左(上位ビット)から順に読み込んで最後が110で終わっているものを受理するには、どの状態を受理状態とすればよいか。

問2

ア a
イ b
ウ c
エ d

問3

ヒープソートの説明として適切なものはどれか。

ア ある感覚おきに取り出した要素から成る部分をそれぞれ整列し、さらに間隔を詰めて同様の操作を行い、間隔が1になるまでこれを繰り返す。
イ 中間的な基準値を決めて、それよりも大きな値を集めた区分と、小さな値を集めた区分に要素を振り分ける。次に、それぞれの区分の中で同様な処理を繰り返す。
ウ 隣り合う要素を比較して、大小の順が逆であれば、それらの要素を入れ替えるという操作を繰り返す。
エ 未整列の部分を順序木にし、そこから最小値を取り出して整列済の部分に移す。この操作を繰り返して、未整列の部分を縮めていく。

問4

メモリインタリーブの目的として、適切なものはどれか。

ア 同一のバンクに連続してアクセスしたとき、アクセス時間を短くする。
イ 同一のバンクの連続したアドレスにアクセスしたとき、キャッシュミス発生時のアクセス時間を短くする。
ウ 一つのバングが故障しても、システムが停止しないようにする。
エ 複数のバンクに割り振った連続したアドレスにアクセスしたとき、アクセス時間を短くする。

問5

あるシステムにおいて、MTBFとMTTRがともに1.5倍になったとき、アベイラビリティ(稼働率)は何倍になるか。

ア 2/3
イ 1.5
ウ 2.25
エ 変わらない

問6

プログラム実行時の主記憶管理に関する記述として、適切なものはどれか。

ア 主記憶の空き領域を結合して一つの連続した領域にすることを、可変区画方式という。
イ プログラムが使用しなくなったヒープ領域を回収して再度利用可能にすることを、ガーベジコレクションという。
ウ プログラムの実行中に主記憶内でモジュールの格納位置を移動させることを、動的リンキングという。
エ プログラムの実行中に必要になった時点でモジュールをロードすることを、動的再配置という。

問7

次の条件を満足する論理回路はどれか。

[条件]
階段の上下にあるスイッチA又はBで、一つの照明を点灯・消灯する。すなわち、一方のスイッチの状態にかかわらず、他方のスイッチで照明を点灯・消灯できる。

問7

ア AND
イ NAND
ウ NOR
エ XOR

問8

動画や音声などのマルチメディアコンテンツのレイアウトや再生のタイミングをXMLフォーマットで記述するためのW3C勧告はどれか。

ア Ajax
イ CSS
ウ SMIL
エ SVG

問9

B+木インデックスが定義されている候補キーを利用して、1件のデータを検索するとき、データ総件数Xに対するB+木インデックスを格納するノードへのアクセス回数のオーダーを表す式はどれか。

ア √X
イ logX
ウ X
エ X!

問10

DBMSをシステム障害後に再立ち上げするとき、ロールフォワードすべきトランザクションとロールバックすべきトランザクションの組み合わせとして、適切なものはどれか。ここで、トランザクションの中で実行される処理内容は次のとおりとする。

問10

問11

TCP/IPネットワークにおけるARPの説明として、適切なものはどれか。

ア IPアドレスからMACアドレスを得るプロトコルである。
イ IPネットワークにおける誤り制御のためのプロトコルである。
ウ ゲートウェイ間のポップ数によって経路を制御するプロトコルである。
エ 端末に対して動的にIPアドレスを割り当てるためのプロトコルである。

問12

IPv6 において、拡張ヘッダを利用することによって実現できるセキュリティ機能はどれか。

ア URLフィルタリング機能
イ 暗号化機能
ウ ウィルス検疫機能
エ 情報漏えい探知機能

問13

チャレンジレスポンス認証方式の特徴はどれか。

ア TLSによって、クライアント側で固定パスワードを暗号化して送信する。
イ 端末のシリアル番号を、クライアント側で秘密鍵を使って暗号化して送信する。
ウ トークンという装置が自動的に表示する、認証のたびに異なるデータをパスワードとして送信する。
エ 利用者が入力したパスワードと、サーバーから送られたランダムなデータとをクライアント側で演算し、その結果を送信する。

問14

アクセス制御に用いる認証デバイスの特徴に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア USBメモリにディジタル証明書を組み込み、認証デバイスとする場合は、利用するPCのMACアドレスを組み込む必要がある。
イ 成人には虹彩の経年変化がなく、虹彩認証では、認証デバイスでのパターン更新がほとんど不要である。
ウ 静電容量方式の指紋認証デバイスでは、LED照明を設置した室内において正常に認証できなくなる可能性がある。
エ 認証に利用する接触型ICカードは、カード内のコイルの誘導起電力を利用している。

問15

OpnePGPやS/MIMEにおいて用いられるハイブリッド暗号方式の特徴はどれか。

ア 暗号通信方式としてIPsecとTLSを選択可能にすることによって利用者の利便性を高める。
イ 公開鍵暗号方式と共通鍵暗号方式を組み合わせることによって鍵管理コストと処理性能の両立を図る。
ウ 複数の異なる共通鍵暗号方式を組み合わせることによって処理性能を高める。
エ 複数の異なる公開鍵暗号方式を組み合わせることによって安全性を高める。

問16

UMLのユースケース図の説明はどれか。

ア 外部からのトリガに応じて、オブジェクトの状態がどのように遷移するかを表現する。
イ クラスと関連から構成され、システムの静的な構造を表現する。
ウ システムとアクタの相互作用を表現する。
エ データの流れに注目してシステムの機能を表現する。

問17

自社開発したソフトウェアの他社への使用許諾に関する説明として、適切なものはどれか。

ア 使用許諾対象が特許で保護された技術を使っていないソフトウェアであっても、使用許諾することは可能である。
イ 既に自社の製品に搭載して販売していると、ソフトウェア単体では使用許諾対象にできない。
ウ 既にハードウェアと組み合わせて特許を取得していると、ソフトウェア単体では使用許諾対象にできない。
エ ソースコードを無償で使用許諾対象すると、無条件でオープンソースソフトウェアになる。

問18

PMBOK の統合変更管理プロセスにおいて、プロジェクトのプロダクト、サービス、所産、構成要素などに対する変更と実施状況を記録・報告したり、要求事項への適合性を検証する活動を支援したりする活動はどれか。

ア アーンド・バリュー・マネジメント
イ コンフィギュレーション・マネジメント
ウ コンフリクト・マネジメント
エ ポートフォリオマネジメント

問19

あるプロジェクトの作業が図のとおり計画されているとき、最短日数で終了するためには、作業Hはプロジェクトの開始から遅くとも何日後に開始しなければならないか。

問19

ア 12
イ 14
ウ 18
エ 21

問20

過去のプロジェクトの開発実績から構築した作業配分モデルがある。システム要件定義からシステム内部設計までをモデルどおりに進めて 228 日で完了し、プログラム開発を開始した。現在、200本のプログラムのうち 100 本のプログラム開発を完了し、残りの 100 本は未着手の状況である。プログラム開発以降もモデルどおりに進捗すると仮定するとき、プロジェクトの完了まで、あと何日掛かるか。ここで、各プログラムの開発に掛かる工数及び期間は、全てのプログラムで同一であるものとする。
問20

ア 140
イ 150
ウ 161
エ 172

問21

次の処理条件で磁気ディスクに保存されているファイルを磁気テープにバックアップするとき、バックアップの運用に必要な磁気テープは最小で何本か。

[処理条件]
(1) 毎月初日(1日)にフルバックアップを取る。フルバックアップは1本の磁気テープに1回分を記録する。
(2) フルバックアップを取った翌日から次のフルバックアップまでは、毎日、差分バックアップを取る。差分バックアップは、差分バックアップ用としてフルバックアップとは別の磁気テープに追記録し、1本に1か月分を記録する。
(3) 常に6か月前の同一日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする。ただし、6か月前の月に同一日が存在しない場合は、該当月の末日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする(例:本日が10月31日の場合は、4月30日までのデータについて、指定日の状態にファイルを復元できるようにする)。

ア 12
イ 13
ウ 14
エ 15

問22

金融庁の "財政報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準" における "ITへの対応" に関する記述のうち、適切なものはどれか。

ア IT環境とは、企業内部に限られた範囲でのITの利用状況である。
イ ITの統制は、ITに係る全般統制及びITに係る業務処理統制から成る。
ウ ITの利用によって統制活動を自動化している場合、当該統制活動は有効であると評価される。
エ ITを利用せず手作業だけで内部統制を運用している場合、直ちに内部統制の不備となる。

問23

ITベンダにおけるソリューションビジネスの推進で用いるバランススコアカードの、学習と成長のKPIの目標例はどれか。ここで、ソリューションとは "顧客の経営課題の達成に向けて、情報技術と専門家によるプロフェッショナルサービスを通して支援すること" とする。

ア サービスを提供した顧客に対して満足度調査を行い、満足度の平均を5段階評価で3.5以上とする。
イ 再利用環境の整備によってソリューション事例の登録などを増やし、顧客提案数を前年の1.5倍とする。
ウ 情報戦略のコンサルティングサービスに重点を置くために、社内要員 30 名をITのプロフェッショナルとして育成する。
エ 情報戦略立案やシステム企画立案に対するコンサルティングの受注金額を、全体の15%以上とする。

問24

BI(Business Intelligence)の活用事例として、適切なものはどれか。

ア 競合する他社が発行するアニュアルレポートなどの刊行物を入手し、経営戦略や財務状況を把握する。
イ 業績の評価や経営戦略の策定を行うために、業務システムなどに蓄積された膨大なデータを分析する。
ウ 電子化された学習教材を社員がネットワーク経由で利用することを可能にし、学習・成績管理を行う。
エ りん議や決裁など、日常の定型的業務を電子化することによって、手続きを確実に行い、処理を迅速化する。

問25

"情報システム・モデル取引・契約書" によれば、要件定義行程を実施する際に、ユーザー企業がベンダと締結する契約の形態について適切なものはどれか。

ア 構築するシステムがどのような機能となるか明確になっていないので準委任契約にした。
イ 仕様の決定権はユーザ側ではなくベンダ側にあるので準委任契約にした。
ウ ベンダに委託する作業の成果物が具体的に想定できないので請負契約にした。
エ ユーザ内のステークホルダとの調整を行う責任が曖昧にならないように請負契約にした。

問26

ベンチマーキングを説明したものはどれか。

ア 企業内に散在している知識を共有化し、全体の問題解決力を高めていく経営を行う。
イ 迅速な意思決定のために、組織の階層をできるだけ少なくしたフラット型の組織構造によって経営を行う。
ウ 優れた業績を上げている企業などとの比較分析を行い、結果を自社の経営改革に活用する。
エ 他社にはまねのできない、企業独自のノウハウや技術などの強みを核とした経営を行う。

問27

アンゾフが提唱する成長マトリクスを説明したものはどれか。

ア 自社の強みと弱み、市場における機会と脅威を、分類ごとに列挙して、事業戦略における企業の環境分析を行う。
イ 製品と市場の視点から、事業拡大の方向性を市場浸透・製品開発・市場開拓・多角化に分けて、戦略を検討する。
ウ 製品の市場占有率と市場成長率から、企業がそれぞれの事業に対する経営資源の最適配分を意思決定する。
エ 製品の導入期・成長期・成熟期・衰退期の各段階に応じて、製品の改良、新品種の追加、製品廃棄などを計画する。

問28

ある期間の生産計画において、図の部品表で表される製品Aの需要量が10個であるとき、部品Dの正味所要量は何個か。ここで、ユニットBの在庫残が5個、部品Dの在庫残が25個あり、他の在庫残、仕掛残、注文残、引当残などはないものとする。

問28

ア 80
イ 90
ウ 95
エ 105

問29

故障率曲線において、図中のAの期間に実施すべきことはどれか。

図29

ア 設計段階では予想できなかった設計ミス、生産工程では発見できなかった欠陥などによって故障が発生するので、出荷前に試運転を行う。
イ 対象の機器・部品が、様々な環境条件の下で使用されているうちに、偶発的に故障が発生するので、予備部品などを用意しておく。
ウ 疲労・摩耗・劣化などの原因によって故障が発生するので、部品交換などの保全作業を行い、故障率を下げる。
エ 摩耗故障が多く発生してくるので、定期的に適切な保守を行うことによって事故を未然に防止する。

問30

日本において、産業財産権と総称される四つの権利はどれか。

ア 意匠権、実用新案権、商標権、特許権
イ 意匠権、実用新案権、著作権、特許権
ウ 意匠権、商標権、著作権、特許権
エ 実用新案権、商標権、著作権、特許権

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