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何でふぐは「河豚」なの?その由来とは

こんにちは!外はどんどん寒くなってきて鍋がおいしい季節が来ましたね。
鍋でふぐの鍋が好きという方もいるのではないでしょうか。
鍋だけでなく刺身などでも美味しいふぐですが、毒があり免許を持つ料理人にしか捌くことができません。

毒があるにもかかわらず人気のある河豚についての記事を今回は書いていこうと思います。

目次

「河豚」という漢字は中国からやってきた?

まず、最初はフグの漢字の由来について紹介していこうと思います。フグは知っている人もいると思いますが、河に豚と書いてフグと読みます。フグは本来海に生息しているイメージがあるので、なぜ河なのか疑問を抱く人もいると思います。

これには、ちゃんとした理由があります。それは、フグは中国では海よりも河にいる魚として親しまれていたという理由があります。豚という字については、フグの見た目がふっくらとしているというのと、釣り上げたときに豚のような鳴き声を出すというところから使われています。

フグの鍋は「てっちり」と呼ばれるのはなんで?

次は、フグの鍋はなぜてっちりと呼ばれているかについて説明していこうと思います。
てっちりという名前の由来は、鉄砲の鉄からとられています。つまり、当たったら死んでしまうという意味なのですが当時の鉄砲というのはほとんど当たりません。

したがって、ふぐちりはてっちり、フグの刺身はてっさ、そしてフグのことはそのまま鉄砲と呼んでいました。

このフグについての言葉は江戸時代に出てきた言葉で、江戸時代の関東地方では当時大っぴらに「河豚鍋でも食べるか」という風にいうことができず、その代わりの隠語として
「鉄砲でも食うか」という言葉が誕生しました。

なぜ、大っぴらにフグを食べるということができなかったかというと、日本では縄文時代からフグが食べられていたという記録が残っているのですが、江戸時代に武家の人がたくさん亡くなってしまったことから、幕府から、フグ食禁止令が出されて武家の方が食べることが許されなくなってしまったからです。
なので、江戸時代のフグは庶民の味として親しまれていました。フグが昔庶民の味だったとは驚きですよね!

現在の日本では関西方面のみで使われている言葉ですが、元々は関東地方で使われている言葉だったのです。

これは余談になりますが、てっちりの他にも隠語が存在していて、長崎県の島原のほうで使われていた「ガンバ」という隠語があります。これは、島原の方言で「棺桶」という意味であり、美味いふぐを食すのなら、傍らに棺桶を用意せよとのいわれがあったからです。

ほんとにフグって怖いものがたくさんありますよね(笑)。

本場下関周辺ではふぐを「ふく」と呼ぶので注意!

最後は現在のフグの呼び方にも違いがあるということを紹介していこうと思います。

昔は庶民の味であったフグも今では高級魚となっていますが、その本場である山口県の下関では、フグをそのままフグと呼ぶのではなく、「ふく」と呼んでいます。

少し余計な話になりますが、江戸時代の山口県のあたりにあった長州藩は、フグ食の規制が特に厳しいことで有名な藩でした。違反すると家禄没収などの重い罰が与えられていたそうです。フグ食っただけでやりすぎじゃないですかね(笑)。

話を戻しますが、山口県や九州のほうでは、フグを「ふく」と呼んでいますが、それにはいくつかの説がありますが、由来というのはまだはっきりしていないです。

「ふぐ」では、不遇、「不具」となってしまい、縁起が悪いが、「ふく」だと「福」となって縁起がいいから

フグを調理する際に布をに巻いて、一晩寝かせた後に調理を行っていたので、「布久」という当て字を用いていた

このような言葉の由来はありますが、現在の下関のほうでは、どっちでも呼ばれているので、下関に行ったら「ふく」と呼ばないといけないなんてことはありません。一部の市場の人や飲食店の人は縁起を担いで呼んではいますが、それ以外の人は普通にフグと呼んでいるので気にするようなことは全くないです。
もし、下関に来て市場に行く機会があれば店の人に一回「ふく」といってもいいかもしれません。もしかしたら褒められるかもしれません(笑)。

まとめ

今回はフグの漢字や、呼び方の由来について紹介していきました。これからの寒くなってくる時期になるとフグがとてもおいしくなります。一応一年中食べることはできますが、一度旬の時期である冬に食べに行くのがいいと思います。年末にちょっと遠出して下関のほうまで行くのもいいかもしれません。

縄文時代から命を失ってしまう危険があっても日本人が食べていたフグをぜひ一度食べてみてはいかがでしょうか。先人たちが危険を冒して発展させていった日本の素晴らしい食文化の一つがこれからもますます発展していけばいいなと思いました。

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