ひな祭り 生活

ひな祭りの「あの歌」の歌詞の裏には実は悲しみがあった?

ひな祭りが近づくと、決まって流れる歌がありますよね。

街を歩いていると和菓子屋さん等からよく流れていて、どこか懐かしい感じがします。

ひな祭りの定番とも言える歌、それは、

「うれしいひなまつり」

という名前だったんですね。

懐かしくもありどこか温かさも感じる歌ですが、、
実は「うれしいひなまつり」の歌詞の裏には
悲しい出来事が潜んでいたんですね。

ひな祭りには欠かすことのできない、
「うれしいひなまつり」の歌。

一体どのような悲しい出来事が潜んでいるのでしょうか?

目次

「うれしいひなまつり」の作詞者ってどんな人?

「うれしいひなまつり」という歌の歴史は
古く、1935年に作られました。

この歌の作曲者は河村光陽さんという方で、
多くの歌を後世に残している名作曲家です。

作詞を担当したのはサトウハチローさんという
作家であり童謡作詞家でもあった方です。

サトウハチローさんも数々の作詞を後世に
残しており、中でも童謡である、

「ちいさい秋みつけた」

「かわいいかくれんぼ」

などは学校の指定歌に選ばれるほど有名です。

そんなサトウハチローさんにはとある悲しい
思い出があり、それを「うれしいひなまつり」
の歌詞に乗せていると言われています。

1903年(明治36年)に東京の牛込区に生まれ、
複雑な幼少期から青年期を過ごしたようです。

サトウハチローさんが中学生の頃、
父親が女性と同棲するようになってしまい、
それが原因で離婚。

離婚して違う女性と暮らす父親への反発で、
中学では落第しその後退校。
不良少年の道を歩き始めてしまい、
親から勘当を言い渡され、
色々な罪を犯し何回も留置場入りしていたそうです。

その後は父島にある児童自立支援施設に入居。
そこでの暮らしの中で詩人の福士幸次郎氏と
出会い大きな影響を受け、後に童謡の世界に
入っていきました。

西條八十氏に弟子入りし、そこで作詞や童謡を学び、
着実に実績を積んでいきました。

その後には戦争が始まりましたがそのまま仕事を続け、
終戦後には「リンゴの唄」という後世に残る名曲を作詞しています。

サトウハチローさんの活動は作詞や童謡だけに留まらず、
詩集や小説、随筆集、歌謡曲作詞、
校歌の作詞などを手がけ、日本に大きな影響を与えました。

その後も長らく作詞や童謡作りを続けていき、
1967年(昭和42年)には日本作詩家協会会長、
1969年(昭和44年)には日本童謡協会会長に
就任しています。

1973年(昭和48年)、心臓発作によりこの世を
去るまで仕事を続けていたそうです。

「うれしいひなまつり」はなんと4番まで歌詞があった!

「あかりをつけましょぼんぼりに、
        お花をあげましょ桃の花」

という歌いだしで始まる「うれしいひなまつり」。

歌いだしの1番の歌詞は有名でひな祭りには必ず流れており、
続く2番の歌詞もわかる人は多いのではないでしょうか。

ですが、実は「うれしいひなまつり」には
3番と4番の歌詞があるということを知っていますか?

意外と多くの人が知らないようで、
ほとんど聞いたことがないかもしれませんね。

全体に流れる穏やかな曲調はそのままで、
晴れ姿をしてひな祭りに臨む嬉しさを歌い上げています。

テレビやラジオ、街中で流れる歌は都合上
1番と2番だけにしていることがあるようなので、
3番と4番を知らなくても当然かもしれませんね。

「うれしいひなまつり」の歌詞を探してみると、
必ず3番と4番が見つかりますので、
どのような歌詞なのか?
興味をもってみるのも良いのではないでしょうか。

作詞者が歌詞に込めた思いとは

とてもたくさんの作詞と童謡を作り、多くの
偉業を成し得たサトウハチローさん。

そんなサトウハチローさんには物悲しい過去があり、
それを「うれしいひなまつり」に乗せていると言われています。

それはどこの部分かというと、2番の最後の方に、

「お嫁にいらしたねえさまに
        よく似た官女の白い顔」

というフレーズがあるのですが、
この「ねえさま」という部分と言われています。

サトウハチローさんにはお姉さんがいました。

ですがそのお姉さんは18歳という若さでありながらも
結核にかかってしまい、帰らぬ人となってしまったようです。

そしてそのお姉さんは結婚が決まっていたそうでした。

そのような出来事から雛人形を見ると
結婚衣装を着たお姉さんと重なり、
悲しい気持ちを抱いていたのかもしれません。

まとめ

ひな祭りの時期になると当たり前のように流れる
「うれしいひなまつり」。

この歌詞にはそのような物悲しい思いが
描かれていたようです。

何気なく聞いていたひな祭りの歌も、
歌詞の背景を知ると思わず感情移入してしまいます。

歌詞に隠された思いを感じながら改めて歌を聞いてみると、
また違った世界が見えるかもしれませんね。

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