サッカー 子育て

久保建英くんがドリブルの技術を上げるために最初にやった練習方法とは?

目次

まずは親子でサッカーを楽しむ

現在は帰国していますが、バルセロナ・カンテラに入団した
久保建英くんの教育方法について、久保建英くんのご両親が取り組んだ教育方法とは?でご紹介しました。

今回は、久保建英くんがいかにしてサッカー少年になったのか、
2歳からサッカーを始めたというその練習方法をご紹介します。

最初に片足で立てるようにする

最初に一緒にやることは、片足で立つことです。
サッカーの基本動作である「ボールを蹴る」とき、また蹴った後では常に片足となるからです。
バランスが取れないと、ボールを蹴った後にすぐに足を地面につけてしまい片足で立ち続けることはできません。
そこで、バランスよく片足で立つ練習をします。
遊び感覚でやれることとしては、ケンケンがあります。

久保建英くんの足裏の感覚を鍛えるために、お父さんの建史さんは外で遊ぶときに裸足で遊ばせたそうです。
育児書や専門書にも時々紹介されていますが、足の裏は健康のバロメーターです。
足の裏の感覚を養うには、裸足がとても役に立ちます。
子供たちは、はだしで遊ぶと楽しいと本能的に知っています。
ただ、裸足だと怪我の心配があり、靴と家の中が汚れます。
こうしたことを許容できる方は、試してみる価値は十分にあるでしょう。

「ボールの蹴り方はおじいちゃんに習え」

イタリアには、「ボールの蹴り方はおじいちゃんに習え」という言葉があるそうです。
小さいうちに楽しく身内にサッカーを教えてもらうのがよいという意味です。
バルセロナのスカウトは、「テクニックがあるかどうかは5歳から6歳の間にわかる」といいます。
バルセロナ・カンテラを統括するアルベルト・プッチによれば、
「才能というものは、10歳以下の年齢で、おおよそ判断できると思っている」
と話しています。

久保建英くんは、2歳頃からサッカーを始めたそうです。
近所の公園でお父さんと一緒に1年350日以上、ほぼ毎日ボールを蹴っていたそうです。
幼稚園の年少からサッカーを教えてくれるスクールはなかなかありませんので、
まずは親子で楽しみながらやろうと考えたそうです。

この頃一番気にしていたのは、親も子も楽しみながらプレイすることだったそうです。
ただ楽しむだけだと遊びになってしまうので、
少しずつ上達したり、できなかったことができるようになるように工夫し、
最後は1対1の試合をして建英くんが勝つようにして
勝つと楽しいと覚えるようにしたそうです。

ミニゲームは必ず子供の勝ちで終える

このときに心掛けていたのが次の3点です。

1.必ず褒める

2歳の子供がボールを蹴っているだけでもすごいことです。

2.叱らない

子供は必ず飽きてきます。
「あと少し頑張ろう」と声をかけてみても無理にやらせることはできません。
また、最初からうまくできる訳がないので、うまくいかなくても、叱らないようにします。

3.ミニゲームの最後は必ず勝たせて終わる

子供の勝利で終わり、それをお母さんに報告させていたそうです。
それをお母さんも褒めるようにしていました。
褒められるとうれしくなり、やる気も出てきます。

サッカーを始める頃に必要な9つの技術

サッカー小学校に入る前の子供がこのぐらいできれば十分ではないかと
建史さんが考えていた技術は次の9つです。

1.ボールをドリブルで自分の思った所に運ぶこと

2.ドリブルで相手を抜くこと

3.シュート

4.ボールを自分の思い通りに止めること、コントロールできること

5.ボールが転がってきそうな場所を見つけること

6.パス

7.味方がパスを出してくれそうな場所に動くこと

8.相手が来そうなところを考えること

9.相手からボールを奪うこと

まず必要なのは、運ぶドリブル

建英くんが、最初に練習したのは
1.ボールをドリブルで自分の思った所に運ぶこと
4.ボールを自分の思い通りに止めること、コントロールできること
だったそうです。

ドリブルの種類を
1.ボールをドリブルで自分の思った所に運ぶこと
2.ドリブルで相手を抜くこと
と2つに分けていますが、目的に応じてドリブルの技術は異なってきますし、
この2つ以外にもたくさんの種類があります。

クリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシのディフェンダーを
突破するドリブルに誰しも憧れますが、
彼らが見せるドリブルの前に運ぶドリブルを習得することが
大切というのは誰しも理解できるでしょう。

実際の試合で11人のメンバーのうち、
突破のドリブルを仕掛けるポジションは攻撃的な選手で、
サイドの選手が多く、チームに多くても2~3人程度でしょう。
一方、運ぶドリブルはキーパーを含めて11人全員が使用します。

運ぶドリブルは、主にアウトサイド(足の外側)を使います。
ターンするときはアウトサイドだけでなく、インサイドや右足、左足も使います。
最初はインステップ(足の甲の部分)でまっすぐ進むことから始めます。

久保建英くんが、運ぶドリブルを習得した方法をステップに分けて紹介します。

ステップ1【利き足で、まっすぐドリブル】

最初はインステップでのドリブルです。
10メートルぐらいの距離を置いて親が立ち、「ここまでドリブルでおいで」とやります。
まっすぐに進めなかったり、ひとつひとつのボールタッチが大きかったりしますが、
「ここまでの間に10回ボールに触っておいで」と具体的に教えると、これらも改善されます。

ここで重要なことは、顔をあげてドリブルすることです。
途中で親が手をあげて指で数字を作って「これ何本?」と問いかけたり、
親が動いてゴールの場所を変えるなどして、
顔をあげる習慣をつけていくとよいでしょう。

ステップ2【ドリブル鬼ごっこ その1】

顔をあげて、まっすぐドリブルできるようになったら、
今度はボールをドリブルしながら鬼ごっこをします。
サッカーは、足元でボールをキープしながら相手を見て
敵にボールを奪われないようにしないといけないスポーツです。
ボールを足で触りながら、相手を見るだけでも大変なことです。

ここでは、親も子供と同じようにボールをドリブルしながら追いかけます。
サッカー経験の方は、ボールなしでも大丈夫でしょう。
また最初はボール無しの鬼ごっこでも十分です。
タッチされると鬼を交代する鬼ごっこで、
敵を見ながら逃げること、敵をかわすことを覚えます。

このときのポイントは、子供がボールを運びやすい方向と
運びにくい方向を見極めることです。
実際の試合でも、同じ方向にしかボールを運べない選手は狙われます。
小さいうちから360度どの方向にも
ボールを動かせるようになることが重要です。

ステップ3【ドリブル鬼ごっこ その2】

ステップ2のドリブル鬼ごっこその1では、特に広さ制限は行いませんでした。
ステップ3では、円や四角を書いて範囲を決めて
その中で鬼ごっこをします。
徐々に範囲を狭めたりしていくとよいでしょう。

ここでのポイントは、少しずつ条件を変えながらやってみること、
同じ方向にばかり運ぶようになったらボールを奪い
「同じ方向だと取られるよ」と認識させます。

子供は悔しがると思いますが、
今まで運べていない方向に運べた時には必ず抜かせてあげて
褒めてあげるようにすると、チャレンジするようになります。
こうやって、動ける方向を増やしていきます。

運ぶドリブルの基礎はこうしてゲーム感覚で遊びながらやると
子供も楽しく身に付けられると思います。

今回は、久保建英くんがサッカーを始めた頃の練習方法を紹介しましたが、
別の記事で徐々に上達していった後の練習方法も紹介していきます。

 

久保建英くんのお父さんである久保建史さんが、
バルセロナ・カンテラに入団した建英くんへの教育方法、サッカー指導法をまとめた本です。
サッカーをしているお子さんをお持ちの親御さんにおススメの内容です。

 

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